母に捧げるエッセイ

息子からお母さんへ感謝のメッセージ!

思いやりに満ちた母

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私が高校3年の冬。
早朝、目が覚めると
家が激しく揺れています。

私は「ワァッ!ワァッ!」と叫びながら
ベッドにしがみつき、耐えました。
やがて、揺れが収まり
停電で真っ暗な中、台所へ。

家族が集まり、懐中電灯と石油ストーブを付け、
ラジオから流れるニュースに耳を傾けました。

アナウンサーが
近畿地方で大きな地震がありました。
未確認情報ですが神戸が震度7
と聴いて、家族全員びっくり。

1995年に起きた阪神淡路大震災です。

私が住んでいる地域は、被害が少なかったものの
残念ながら、神戸を中心に阪神間と淡路島などで
多くの方が犠牲になり、被災されました。

それから数日後。
母がパートから帰ってくると
「今日、被災してる子が家に来るから」
ということで、夜に同僚が我が家へ。

お風呂に入ってもらい、
こたつで鍋を食べてもらいました。
母は、避難所にいる家族のためにと
果物やお菓子が入った袋を持たせて
同僚は母にお礼を言い、帰って行きました。

母が「お風呂に入るのも
あったかい物を食べるのも
久しぶりって言ってわぁ」
と心配した表情で話していて
私は避難所生活の大変さを知りました。

その数日後、母はパート仲間と
被災している同僚が住んでいる地域へ
ボランティア活動に参加。

私は母から
「困った人がいたら助ける」
ということを教えられました。
本当に思いやりに満ちた母です。

2024年の元日、石川県で
大きな地震が起きました。

私は母のように
ボランティア活動はできませんが
被災されている方々の役に立てればと
寄付をさせてもらいました。
一日も早い復興を願っています。